世界で「サステナブル」や「SDGs」への関心が高まるにつれ、ファッションをはじめとする生活に欠かせない領域において、地球環境への影響を考慮した取り組みが増え続けています。
「するーぷ」もそんな取り組みの1つですが、今回のコラムでは「洋服とサステナビリティの本当の話」をお届けします。
マイクロプラスチックの基といわれる「ポリエステル」は本当に悪?
昨今のニュースでは、「海洋プラスチック」や「マイクロプラスチック」という言葉を目にすることが増えてきました。これは「5mm未満の微細なプラスチックごみ」のことで、流出源にはポイ捨てされたペットボトル・レジ袋、ポリエステルやナイロンなどのプラスチック繊維があります。洗濯時の摩擦などにより発生したあと、下水で処理できないような微小なものは河川に流れていき、やがて海へと辿り着きます。
国際自然保護連合(IUCN) が2017年に発表したレポートでは、「海洋に流入するマイクロプラスチックの約35%が繊維由来」との報告もあり、その影響は無視できません。
しかし機能面においては、ポリエステル繊維の服には下記のようなメリットもあるんです。
- 扱いやすさ・加工の自由度が高い
- 速乾性に優れている
- シワになりにくい
- 耐久性がある
- 軽量性に優れている
さらにポリエステル繊維は天然素材と違って、腐敗することがありません。つまり品質が安定しており、洋服としての役目を終えた後も、繊維などの製品やオイル・ガスにもリサイクルが可能です。
このように「ポリエステル繊維」は、環境に対して100%悪いものだとは言い切れないかもしれません。
オーガニックコットンとは?メリットやデメリットを知ろう
衣服の素材としてよく使われるコットン(綿)は、栽培時に多くの水を必要とする作物です。そのため別名をThirsty crop(サースティークロップ=喉が渇いた作物)といいますが、非常にデリケートな植物のため、栽培には世界で最大量の”殺虫剤”を必要とします。
しかし、散布した殺虫剤は地域の生活用水にそのまま流れ、環境だけでなく作業者の健康にも影響を及ぼしていることが指摘されています。
一方でオーガニックコットンをはじめとする、「サステナブル・コットン」をご存知でしょうか?サステナブル・コットンとは、栽培の際に一定期間、殺虫剤や農薬を使用しないこと・子供を労働させないことなどの基準をクリアしたものです。
デメリットとしては従来のコットンより手間がかかることを理由に、割高である点が挙げられます。しかし、サステナブルな服を作れる点は高く評価され、世界で注目が集まっています。
さいごに
今回は、「洋服とサステナビリティの本当の話」について解説しました。
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このコラムは、サステナビリティ ハブ編集部の協力のもと作成しております。「サステナビリティ ハブ」では、SDGsにまつわる基礎知識から、プロフェッショナルなコンテンツまで幅広く発信しています。ぜひご覧ください。
参考記事:何を選ぶ?どう捨てる?衣服とサステナビリティの本当の話 | サステナビリティ ハブ (sustainability-hub.jp)