前回のコラムでは、サステナブルファッションの基礎について解説しました。 サステナブルファッションとは「地球環境や関わる人・社会に配慮した、衣服における取り組み」のことです。
今回は、サステナブルファッションにまつわる具体的な取り組み事例を日本と海外に分けて紹介します。
日本:サステナブルファッションを身近に知ってもらうために
日本では2021年8月に、「サステナブルファッションの推進に向けた関係省庁連携会議」が発足されました。この会議は、消費者庁や環境省・経済産業省が連携をはかりながら、サステナブルファッションを進めることを目的としています。
消費者庁は「サステナブルファッション習慣のすすめ」という特設ページを開設し、具体的な行動のヒント集をまとめて掲載したり、芸能人やジャーナリストをはじめとする著名人をサポーターとして委属し、情報発信に力を注いでいます。
さまざまな世代に「サステナブルファッション」を楽しく知ってもらえるよう、動画やSNSを活用したアプローチが話題です。(参照:消費者庁「サステナブルファッションの推進に係る取組」)
海外:ファッション業界に新たな風が吹く
ヨーロッパは、EUにおける繊維製品の消費が環境に悪影響を与えていると指摘しており、「耐久性がある・リサイクルができる・危険な物質を含まない・労働者の権利や環境に配慮する」などの条件を満たす取り組みを、ファッション業界の目標の1つとして掲げています。
さらにアメリカでは2021年10月に、ニューヨークのファッションブランド(※売上高:1億米ドル以上)に対し、「環境や社会への負荷を削減するための目標を提示すること」・「原料や素材、労働者の賃金などの情報を開示すること」などを求める法案が提出され、話題となりました。(※ファッション・サステナビリティ&ソーシャルアカウンタビリティ法案)
2024年3月時点ではまだ成立に至っていないものの、法案を提出したメンバーには有名デザイナーのステラ・マッカートニーも名を連ねており、ファッション業界を大きく変える可能性があると評価されています。
さいごに
このようにファッションにまつわる環境意識は、日本のみならず世界中で高まりつつあります。「洋服」は日常に欠かせない存在であるからこそ、身近な行動から変えることで地球の未来に貢献できるかもしれません。
「するーぷ」は、そんな取り組みの1つです。着なくなった服をそのまま捨てるのではなく、リサイクルやリユースなど「環境に良い方法」で手放してみませんか?
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このコラムは、サステナビリティ ハブ編集部の協力のもと作成しております。「サステナビリティ ハブ」では、SDGsにまつわる基礎知識から、プロフェッショナルなコンテンツまで幅広く発信しています。ぜひご覧ください。
参考記事:サステナブルファッションとは?具体的な取り組みやできることから考える、服の未来