今回のコラムでは、最近話題の「サステナブルな素材」について解説します。
環境や社会課題に配慮した素材のこと
サステナブルな素材とは、環境や社会課題に配慮した持続可能な素材のことです。
「サステナブル」と聞くと”環境にやさしいイメージ”を持ちがちですが、サステナブル(sustainable)が「持続可能な」という意味であるように、環境面だけでなく社会・経済においても配慮が施された素材と定義することができます。
具体的なサステナブル素材の種類を知ろう!
では実際に、サステナブルな素材にはどのようなものがあるのでしょうか。
1.オーガニックコットン
「オーガニックコットン」は、化学薬品(農薬やたい肥など)を使用せずに作られたもので、タオルケットやインナー、パジャマなどの素材によく使われています。
従来の「コットン」は農作物のなかで最も水を使用する作物であり、コットン1kgの生産のためには、なんと2万リットルの水が必要です。
しかし国際NGO「テキスタイル・エクスチェンジ」の調査(2017年)によると、「オーガニックコットン」は非オーガニックコットンと比べ、川や湖からの水の使用量をおよそ90%削減するといわれています。
2.バイオマス素材
「バイオマス素材」は、原料に農産物などを使用した素材です。具体的にはトウモロコシ(でんぷん)やサトウキビ(グルコース)などが原料となります。
どの点がサステナブルなのかというと、植物は成長する過程で空気中に存在するCO₂を吸収しています。そのため、バイオマス素材を使用した商品が廃棄時に燃やされたとしても、排出されるCO₂は相殺され、いわゆる「実質ゼロ」になるとみなされています。
また土で分解される素材であることから環境に悪影響を与えにくく、サステナブルな素材といわれる理由となっています。
3.再生セルロース繊維
「再生セルロース繊維」は、植物が原料の人工の化学繊維です。木材パルプ(木の幹の樹皮がもとになっています)を溶かして作られます。
現代の洋服に広く使われている「合成繊維」のほとんどは石油が原料ですが、石油は無限に湧き出るものではないため、いつかは枯渇してしまう可能性があり、さらには合成繊維を焼却するとCO₂が発生するため、問題があるといえます。一方で「再生セルロース繊維」は植物が原料のため、合成繊維と比較した際、サステナブルな素材であるといえるでしょう。
さいごに
今回は、話題の「サステナブルな素材」について解説しました。 次のコラムでは、上記以外のサステナブル素材を紹介します。
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このコラムは、サステナビリティ ハブ編集部の協力のもと作成しております。「サステナビリティ ハブ」では、SDGsにまつわる基礎知識から、プロフェッショナルなコンテンツまで幅広く発信しています。ぜひご覧ください。
参考記事:注目のサステナブル素材とは?種類や特徴・ナイキなどの商品も紹介|サステナビリティハブ (sustainability-hub.jp)